050-3187-7449

受付時間:平日 9:00 ~ 17:00

【2022年】EC業界のM&A動向・事例・売却相場を解説

【2022年】EC業界のM&A動向・事例・売却相場を解説

インターネットの発達と共に成長してきたEC業界。コロナ禍でネットショッピングや宅配サービスの需要が高まったことによって、近年さらなる成長を見せています。

今回はEC業界のM&A事情について、わかりやすく説明していきます。

EC業界の概要

EC業界の概要

ニュースなどでも「EC業界」や「EC企業」という言葉をしばしば耳にします。しかし、ECが何の略語で、そもそもどういう意味かわからない方もいるのではないでしょうか。

はじめに、EC企業の定義からEC業界の市場概要など、基本的な理解から1つずつ見ていきましょう。

EC企業とは

ECとはElectronic Commerceの略語で、インターネットを介した商品の販売を指します。私たちが日常的に利用しているAmazonや楽天市場などもこのEC企業の一例です。

これらはBtoC(Business to Customer)EC企業の代表的な例です。最近はこのような代理店を介さずメーカーから直接顧客に商品を届けるDtoC(Direct to Customer)、個人から直接個人へ販売を行うCtoC(Customer to Customer)型のEC企業も増えています。

また、BtoB(Business to Business)型のEC企業など、EC企業はいろいろなジャンルに分類されます。EC企業の代表的なビジネスモデルに関しては、次項目でより詳しく説明します。

下記はEC企業を説明するときによく目にする用語です。あわせてチェックしてみてください。

O2O

Online to Offlineの略語で、インターネットの広告などを通じてオフラインの実店舗に顧客を呼び込むことをいいます。SNSで配布されたクーポンを実店舗での購入時に使うことが代表的な例です。

オムニチャネル

オンラインと実店舗で収集された顧客情報を1つにまとめ、両方での買い物に利用できるようにするシステムです。オンラインでの買い物とオフラインでの買い物に対するポイントが1枚のポイントカードに集約され、オンライン・オフラインどちらの買い物でもそのポイントが利用できることがその一例です。

OMO

オムニチャネルから進歩した形で、Online Merges with Offlineの略語です。オフラインでの顧客の動きをデータ化し、オンラインでの顧客サービスに融合させるマーケティング技法です。

EC業界の市場規模や市場動向

インターネットの発達と共に発展してきた日本のEC業界は、1997年楽天市場、1999年のヤフーショッピング、2000年のAmazonのサービス開始と徐々に成長してきました。2000年代後半~2010年代にはスマートフォンが普及されたことから、以前よりECサービスを利用してものを購入する割合が増えてきました。

日本のEC企業の多くはBtoBで、BtoC型はまだ全体の約1割程度だといわれています。BtoC企業はまだ実店舗をベースにするケースが多いのが実情ですが、中でもECサービスを展開する割合は年々右肩上がりな傾向を見せています。

コロナ禍の中でオンラインショッピングの需要が伸びたこともその一員で、これからもさらなる成長を見せることが予想されます。

2020年現在、日本のBtoC型EC市場の規模は約19兆円、BtoB型は約334兆円でした。

EC業界のビジネスモデル

EC業界にもさまざまなビジネスモデルが存在しますが、ここでは代表的な5タイプを紹介します。

実店舗を持たないECサイト

ビジネスの立ち上げが早く、実店舗を運営する費用が削減される利点があります。しかし、最初は事業PRのためのノウハウが少なく、広告費が多く掛かるリスクがあります。

実店舗を持つECサイト(オムニチャネル)

ECサイトと実店舗を組み合わせて、シナジー効果を出せるのがメリットです。すでに実店舗で全国展開している企業であれば、EC業界に参入しても大きなPRなどは必要ないでしょう。ただし、ECサイトの成長で実店舗の集客が減る可能性があるというリスクもかかえています。

DtoC

メーカーが直接ECサイトを立ち上げて自社製品を販売する方式です。仲介業者への手数料を節約し、自社製品を重点的にPRできるメリットがあります。ECサイトの運用が初めての場合は、運用にノウハウを持っている専門家が必要でしょう。

モール型

Amazonや楽天市場のように、1つのECサイトに複数の販売業者が出店している形を指します。大型ショッピングモールに例え、モール型と呼ばれます。認知度の高いECサイトに出店すると、顧客への露出度が上がり、広告費の節約にもつながるでしょう。しかし、モール型ECサイトには競合他社も多く出店されているので、競争が激しいというデメリットもあります。

越境EC

多言語対応を通じて、日本のみならず世界の顧客を対象にビジネスを展開することをいいます。国によって違う決済システム、高い物流コストに対応する必要があります。

EC企業の一例

私たちが生活の中でよく目にしているEC企業の中で、売上高上位3社を抜粋して紹介します。

Amazon

実店舗を持たず、ECサイトのみで展開している企業です。越境EC、そしてモール型ECの代表例でもあります。2020年時点で売り上げ約1兆7千億円で、ダントツでした。

ヨドバシカメラ

オムニチャネル型ECサイトの代表例です。既存の家電に加え、グループ会社のアウトドアブランドなど幅広い商品を取り入れたことが人気の理由だといわれています。

ZOZO

アパレル系ECサイトとして有名なZOZOは、WEARというコーディネートアプリやコスメブランド、サイズ測定サービスなどの関連サービスを展開し、売り上げを伸ばしてきました。近年ではPayPayモールへの入店でさらなる勢いを見せています。

EC業界のM&A最新動向

EC業界のM&A最新動向

続いて、EC業界のM&Aに関連する最新動向について説明していきます。

参考:経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」

百貨店など、流通業界大手のEC業界参入、事業拡大

2020年から継続してきたコロナ禍で実店舗への客足が遠のいていた結果、今まで実店舗を中心に展開してきた事業者がM&Aを通じてEC業界に参入するケースが増えてきました。

一例として、京王百貨店のセレクチュアー社買収が挙げられます。セレクチュアーはクックパッドの子会社で、主に女性を対象にしたインテリア、雑貨などを販売するEC企業です。今までは実店舗のみで事業展開してきた京王百貨店がセレクチュアーを買収することで、販路の拡大を図った事例だといえます。

BtoCに加え、CtoC企業が急成長

EC企業といえば主に目にするBtoC企業に加え、近年はCtoC企業が急激な成長を見せました。EC市場の成長の中で、消費パターンも変化しはじめ、消費者が所有しているものを直接他に譲り渡すという「シェアリングエコノミー」の考え方が根付いてきたためです。

メルカリなど、顧客が登録した中高商品を他の顧客が購入する形のフリマアプリがその代表例です。M&A事例でいうと、2014年フリマアプリのフリルを買収し、のちにラクマにサービス名を変更した楽天市場があります。

CtoC企業はほかにも、空き部屋や空き家をレンタルするAirbnbや、不要な公演やスポーツのチケットを売買するチケット流通センターなどさまざまで、今後もその数は増えてくると予想されます。

M&A後の事業展開

食品業界におけるEC業界への参入はあまり大きな成果を見せていませんが、家電やアパレルではEC業界に参入したことで、大きなシナジーを生んだ事例が出ています。

業界大手のセブン&アイが自社のECサイトオムニセブンを通じてネットで注文した商品を近くのコンビニで受け取れるサービスを展開していますが、利用者は思ったほど伸びないことが現状です。そもそもコンビニは店舗数が多く、わざわざネット注文をしなくても手軽にものを購入できることがその一因だといわれています。

その反面、実店舗中心からECサイトへ事業を拡大したヨドバシカメラや、ヤフーとのM&AによってPayPayモールに参入し、さらに売り上げを伸ばしているZOZOのような成功事例もあります。

EC企業をM&A・買収・売却するメリット

EC企業をM&A・買収・売却するメリット

多くの場合、今後の事業拡大のためにEC企業の買収や売却をお考えなのではないでしょうか。実際、EC企業を買収、または売却することに何のメリットがあるかも気になるところです。

ここでは買い手と売り手に分けて、EC企業のM&Aを行うメリットについて一緒に見ていきましょう。

買い手(買収する側)のメリット

買い手側、つまり相手のEC企業を買収しようとする企業は高い対価が発生することなので、M&Aに消極的になってしまうケースもあるでしょう。今までの事業範囲・経営理念を貫くことも大事ですが、停滞している現状から抜け出し、さらなる事業拡大を望んでいる企業なら、EC企業のM&Aが1つのいい選択肢になるかもしれません。

では買い手側には具体的にどのようなメリットがあるのか、3つにまとめて紹介します。

新しくEC業界へ参入する時のリスクを軽減できる

今までECサイトなどを運営した経験がない企業なら、いきなり自社の力だけでEC事業に参入しようとしても社内に専門家はいなく、準備すべき点が多いでしょう。EC事業の立ち上げは、ECサイトを立ち上げ、自社製品を掲載して販売することだと単純に思いがちですが、そこにはさまざまなリスクが潜んでいます。

専門家のアドバイスもなく、自力でEC事業を立ち上げた場合、参入市場の選定から顧客ニーズの把握、システム整備から集客まで1からやらないといけません。EC業界には実店舗の経営とは違う部分も多く、せっかく時間と資源を投入してEC事業を立ち上げたにもかかわらず、大きな損失を出す可能性さえあります。

その反面、EC企業を買収すると、上記のリスクを背負わなくても比較的にかんたんにEC事業に参入できるはずです。買収対象のEC企業は既に事業に参入してさまざまな経験や実績を持っていることが多く、優れた人材やシステム構築ノウハウなどを伝授してくれるでしょう。

新しい販路など、短期間でECサイトの基盤を整えられる

ECサイトの立ち上げにはシステム構築だけでなく、いろいろな準備が必要です。実店舗とは違う在庫管理や流通ルートを使うため、物流システムの構築も必要でしょう。

まだ、ECサイトも単にデフォルトで準備された箱に必要事項を入力していくだけでなく、顧客がサイトを使いやすくするためにUI(ユーザーインターフェース)を整備するなどの努力が必要です。

ECサイトの見た目は多少悪くてもいいと判断される方もいるかもしれませんが、顧客は似たようなサービスがある場合、見た目も選択基準に加えることが多く、集客のためにはUI/UX(ユーザーエクスペリエンス)の整備が欠かせません。ちなみに、UIはECサイトの使い勝手、UXはUIなどを通じて顧客が感じるサービス満足度と考えるとわかりやすいです。

既にUIとUXが優れたECサイトを運営している企業を買収すると、これらの問題はすべて解決するでしょう。既存のECサイトのUIをそのまま借用する、またはそのECサイト内に自社製品をアップデートするだけで準備が整います。物流システムに関してもEC企業が既に構築しているものを一緒に使えるはずです。

逆にいえば、ECサイトのUI、UXはM&Aの相手を選定する際に重要なポイントになることを、ぜひ覚えておいてくださいね。

既存事業とのシナジー効果を期待できる

限られた地域で実店舗を構えて事業を展開する地域密着型の企業には特に、販路開拓や売り上げ向上の悩みは尽きないでしょう。特定の場所に行かないと購入できない商品というのはPR戦略にもなりますが、長期的な視点で見ると、現在のピーク時以上の売り上げを見出すことが困難です。

〇〇県のぶどうで作ったワイン、大会で優勝したパティシエが作る〇〇町のケーキ屋など、今までは販売店が少なすぎて多くの顧客の目に触れられなかったものがECサイト販売を始めた途端、全国的に広まり入手困難となったケースを実際見てきた方も多いはずです。

また、売り手側からしても事業全体の業績向上につながるので、お互いウィンウィンな関係になるでしょう。このようにEC企業とのM&Aはお互いの相乗効果を生み出すカギとなり得ます。

売り手(売却する側)のメリット

売り手、つまり自社の売却を考えている企業にもさまざまな悩みがあるはずです。自社を買収して、他社の子会社になると、その後の事業存続や従業員の雇用継続など、気になる部分が多いですよね。

買い手と同じく、事業変革による事業拡大を考えている方や、資金繰りが厳しく、大手の力を借りたいという方にM&Aは問題の突破口になるかもしれません。

ここではEC企業自身が会社を売却するとき、どのようなメリットがあるかを3つに絞って紹介します。

資金を確保して事業を継続できる

中小規模のEC企業にとって、事業継続や拡大のための資金を継続的に調達することは、かなりの努力が必要なことです。ときには資金不足のため、いいアイデアがあっても実現できないこともあるでしょう。

会社全体またはEC事業を売却すると、時価純資産+約5年分の営業利益というまとまった資金が入ってきます。その資金をうまく運用すると、現在抱えている負債の解決はもちろん、将来性のある事業への投資も可能なはずです。また、企業を完全買収して引退を考えている経営者の立場からすると、売却費用が老後の資金になり得るでしょう。

もしM&A仲介会社に依頼して多額の手数料を支払っている場合でも、自社が優秀な実績とシステムを持っているEC企業なら、きっと予想以上の対価が発生するはずです。資金面でお悩みを持つEC企業なら、ぜひ一度M&A仲介会社などと相談し、M&Aを視野に入れてみるのはいかがでしょうか。

後継者問題を解決できる

小規模な老舗企業であるほど、現経営者の高齢化と共にその後継者問題に頭を抱えているケースも多いでしょう。これはEC業界のみならず、日本の多くの企業が抱えている課題でもあります。

M&Aを通じて自社を売却すると、経営権を他社に渡すことになり、現経営者が引退しても廃業せず事業継続できます。今まで培ってきたノウハウや優秀な人材、取引先も買収先に引き継がれるので、大事な経営資源を保存できるでしょう。

廃業をするにも、現経営者がまだ力が残っているうちに手続きを行っておかないと、後々大変なことになります。また、廃業すると今まで成し遂げてきた実績が消えることはもちろん、従業員への退職金など、まとまった費用が掛かります。

もし後継者問題でどうしようもなく、今までの輝かしい実績をあきらめて廃業まで考えている方がいるなら、ぜひM&A仲介会社への相談をおすすめします。相談だけなら無料で引き受けてくれるところも多くあります。相談するだけでも廃業以外の選択肢が見えてくるはずです。

主力事業だけに集中できる

EC事業のほかに複数の分野で事業を展開している場合、EC事業に投入される資金などがだんだん大きくなり、他事業まで投資が回らず、これからの事業計画に悩んでいるケースもあります。

EC事業が拡大していくことは企業にとって成長でもありますが、全事業に使える資源には限りがあるため、どの事業を活かしていくかの岐路に立たされることもあるでしょう。

EC以外の主力事業をより伸ばしたいけれど、EC事業の管理が大変という企業に、EC事業のみの売却はいい選択肢となり得るでしょう。EC事業管理の負担が減ることはもちろん、得た売却費用を持って主力事業へのさらなる投資も可能です。

主力事業のためにEC事業の切り離しを検討している方は、ぜひ一度専門家と相談することをおすすめします。

EC企業の売却金額の相場

EC企業の売却金額の相場

自社の売却を検討するときに、何よりも気になるのは売却金額ですよね。EC企業を売却するときの金額相場はあるのでしょうか。

今回はM&Aにおける相場という定義から、その計算方法などについてわかりやすく説明していきます。

M&Aの相場とは

EC企業のM&A時の相場といっても、ある程度決まった基準額があるわけではありません。それはすべてのM&Aにおいていえることで、M&Aの相場はその企業価値の算出によって決まります。

企業価値の計算にはいろいろな方法があり、それぞれ重視する価値によって分類されます。また、1つの計算方式だけを用いることはほとんどなく、複数の計算方式を併用することでその正確性を高めます。

EC業界の相場計算法

EC業界のM&A時に相場を計算する場合、下記の計算式がよく使われます。

時価純資産+営業利益平均×2~5年

つまり、時価純資産が5,000万円で3年間の平均営業利益が3,000万円の企業があるとすると、時価純資産に3年分の営業利益9,000万円(3,000万円×3)を足した1億4,000万円がその企業の価値です。

計算時に台帳上の簿価をそのまま利用するのではなく、時価に換算して使うので「時価純資産法」と呼ばれる計算方式です。こちらはコストアプローチという考え方の一種で、株式譲渡によってEC企業ごとに買収する場合に主に使われます。

また、企業全体でなくEC事業のみを買収する場合は事業譲渡でM&Aを行い、時価純資産の代わりに事業資産を入れて計算するケースもあります。

企業価値の計算手法については、次項でより詳しく説明します。

相場計算の主な手法

企業の相場を計算する主な手法は下記の3つです。

インカムアプローチ

企業の現収入を基準に企業価値を計算する考え方で、ポピュラーな手法でもあります。企業が自由に運用できるフリーキャッシュフローを使用して計算するDCF法がもっともよく使われます。

インカムアプローチは企業の将来性を反映できるというメリットを持っていますが、事業計画をベースにした予想の数字を計算に用いるので、実現可否が不確かだというデメリットもあります。

コストアプローチ

企業の純資産を基準に企業価値を算出する考え方です。簿価をそのまま使うより、時価に換算して計算する時価純資産法が一般的です。

コストアプローチは純資産という明確な数字を用いて計算するので、その客観性が高いことがメリットです。しかし、企業の将来性までは反映できないデメリットも持っています。デメリットを補うため、将来の見込み利益を足して計算する時価純資産法+のれん代という計算法を使うこともあります。

マーケットアプローチ

主に株式価値を持って、類似している上場企業やM&A事例との比較を通じて企業価値を算出する考え方です。

マーケットアプローチは市場価格として認められた株価という数字で計算を行うという点で、計算結果の客観性が高いといえます。しかし、市場株価は少数株主の取引のための指数であり、企業売買では市場株価にプレミアムが付くことが一般的なため、実情とかけ離れているデメリットも持っています。

事前に相場を知っておくことがなぜ重要か

M&Aを行う前に売り手の相場を確認しておくことは、EC業界のみならず、すべてのM&Aにとって重要なステップです。相場=M&Aでの交渉材料であるためです。

事前に相場を計算しておかないと、売り手側は相場より安い対価で売却を行い損をする可能性があるでしょう。また、買い手側も相場より高く相手を買収する可能性が生じる、またはM&A後の事業の収益性を見誤って結果損をしてしまう可能性があります。

お互い適正な対価で企業を売却・買収するためには、事前に相場を確認しておくことが非常に重要だといえます。

EC企業の買収を成功させるポイント

EC企業の買収を成功させるポイント

新しくEC業界への参入を検討している企業なら、M&Aの交渉でどのような点をアピールすべきか迷うはずです。EC企業のM&Aにおいて、買い手として押さえておくべきポイントを説明します。

適正な対価での交渉を心掛ける

売買交渉といっても、対価を安くすることだけが交渉ではありません。企業全体を買収するのか、それともEC事業だけを買収するのか、そして買収後の引継ぎなど、交渉すべき材料が山ほどあります。

その中で、相手企業の価値を認め、適正な対価での買収を提案することがもっとも大事です。売り手にあまりにも値切っているような印象を与えると、自社の価値を認めてくれないと思い、M&A成立に至らない可能性さえもあります。

適正な対価の提示でM&Aを成功に導けることはもちろん、M&A成立後もお互いの信頼関係をもとに引継ぎプロセスをよりスムーズに行えるはずです。

買い手と売り手のM&Aによる事業シナジーを明確に提示する

M&Aを行うことで買い手と売り手にどのようなメリットが生じるかを明確に説明することも、M&Aを成功させるもう1つのキーです。

M&Aの中では売り手が買い手にすべてを譲渡し、1つの会社として吸収される形もありますが、EC業界におけるM&Aはそれよりお互いの事業継続を前提として、さらなる事業拡大を図るものが多くあります。

例えば、オフラインで食品関連の販売業を行っている会社がECサービスを導入するためアパレル系EC企業に交渉を行っても、販売している品目や販路が異なるため、M&Aを行ってもお互いのメリットを十分に活かしきれない可能性があります。

また、会社の経営方針や事業戦略なども大きくずれると両者を流合させることが大変難しくなるので、M&A交渉時にある程度確認しておいた方がいいでしょう。

EC企業の売却を成功させるポイント

EC企業の売却を成功させるポイント

EC業界は変動が激しく、既に業界に参入している企業でもより多様な販路を開拓したい、大手企業の力を借りたいという目的でM&Aに乗り出す場合が多くあります。では売り手としてM&Aを成功させるポイントは何なのか、3つにまとめてみました。

複数の買い手から求められるような資源を準備する

まずは自社をM&A市場において魅力的な存在にしていく必要があります。そうするためには、ECサイトの登録者数や運営ノウハウ、優秀な人材などを備えておくといいでしょう。また、それらを買い手のニーズに合わせて積極的にアピールしていくことも大事です。

逆にいうと、買い手が欲しがる資源がない限り、自社を売却することは難しい意味でもあります。M&Aを検討する前に、自社の強みとは何かをまず洗い出してみましょう。

自社の価値を認めてくれる買い手を探す

M&Aを必ず成功させたいからといって、交渉の場であまり下手に出ることはありません。自社の価値を十分認めてくれる買い手と巡り合うことが、お互いにとってウィンウィンな結果になるでしょう。

また、買い手の事業価値も検討する必要があります。両社が持っている事業資源を1つに統合することによって、どういった相乗効果があるかを事前に検討するのです。いくらM&Aが成功的に締結されても、その後の事業展開がうまくいかなければ、結果失敗に終わってしまうためです。

自社ECサイトを使いやすく整備する

M&Aで事業が統合された後、買い手の商品を新しくECサイトに登録したり、サイトの構成を変えたりなど、システムメンテナンスのための費用が発生します。しかし、売り手が事前にECサイトのUIを改善するなど使い勝手をよくしておくと、M&A後のシステムメンテナンス費用も最小限に抑えられるでしょう。

また、いくら事業内容がよくても、ECサイトの見た目や使い勝手が悪いだけでそれらが正当に評価されないケースもあります。ECサイトの使いやすさは将来の集客にもつながりますので、できる範囲内で最大限の投資をしておきましょう。

EC企業をM&Aする際の注意点

EC企業をM&Aする際の注意点

多くの方がEC企業を買収・売却することで相乗効果を出し、ウィンウィンな関係を築けるという期待を持ってM&Aを決意されるでしょう。しかし、しっかり事前準備を行わないと、M&A後の事業展開に苦労するケースも少なくありません。

お互いの経営方針や事業計画がずれることから課題が生じる場合や、そもそも経営を統合したことによるシナジー効果が思ったほど出ない場合もあります。

EC企業のM&A時に注意すべきポイントを売り手と買い手に分けて解説します。ぜひM&Aを検討する前に参考にしてください。

売り手の注意点

売り手側がM&Aにおいて望むことは、自社の価値を認めてくれる相手に、適正な対価を受けて売却を行うことでしょう。ときにはM&Aを成立させることが先行してしまい、相場よりも安い対価で売却が行われるケースもあります。安い価値で買収されてしまうと、残っている従業員の士気を落としかねますし、買い手企業も自社を正当に評価していない可能性があります。

では成功的にM&Aを締結させるためにはどのような点に注意すべきでしょうか。売り手側で注意すべきポイントを2つにまとめました。

適正な対価で事業・会社を売却すべき

後継者問題や事業の継続問題などで、どうしても早くM&Aを進めたいケースもあるでしょう。しかし、いくら急いでいるからといって買収価格を下げすぎてしまうと、いろいろな問題が発生します。買収対価の安さだけを求めて、あまり条件がマッチしない買い手とM&Aが成立する可能性が生じるうえ、従業員の雇用継続や経営権の持続も守られない可能性が上がります。

逆に希望買収対価を高く設定してしまうと、買い手が見つからない可能性があります。せっかくM&A交渉を進めても、最終的にお互い望む対価が異なり、交渉が決裂することもあり得るでしょう。

前項でM&Aの相場は時価純資産+約5年分の営業利益と説明しました。実際のM&Aはこの相場を中心に両社が交渉を通じて進められるため、最終的には相場よりいくらかプレミアムが付くことが一般的です。もし株式取引を通じてM&Aを進める場合、そのプレミアムはか株式市場価格の2~4割といわれています。

このように、M&Aにおける対価を決めるためには、専門家の計算とある程度決まった公式があります。まずは専門家と相談し、自社の適正な価値を算出することからスタートしましょう。

M&A後の経営権についても事前に交渉すべき

M&Aが成立した後、すべての経営権を相手に渡して引退を考えている方なら関係のない話ですが、今後も事業にかかわっていくためには、M&A交渉時に経営権についても綿密に話し合いを行う必要があります。このステップを怠ると、実際M&Aが成立した後、買い手の方から経営陣に選ばれず、ポストを退くことも起こりかねません。

もちろん相手に自社株式の全部、または一部を渡すことがM&Aですので、全体的な決定権が相手にあることに変わりはありません。しかし交渉次第では、M&A成立後も今までの経営方針を活かしながら、比較的に自由に事業運営をすることもできます。

M&A交渉を行う前、自社にとって譲れない条件は何か、経営への参加度はどれぐらいにしたいのかを事前に決めてから交渉に臨んだ方がいいでしょう。

買い手の注意点

買い手側も、事業拡大だけを視野に入れてやみくもにM&Aを行ってはいけません。自社の事業を継続しながら相手の事業を取り込んで協業できるかの可能性を探ることはもちろん、M&A締結後の収益性についても詳しく調べておく必要があります。

場合によっては売り手が抱えていた問題まですべて引き受けることになり、その問題解決と事業拡大のどちらにも手を付けられないケースも発生します。

買い手側ではどういう面に注意して交渉を行えばいいでしょうか。買い手がEC企業のM&Aにおいて注意すべき点について、2つにまとめてみました。

引き継いだECサイトの更新、メンテナンスに予想以上の費用がかかる可能性も

前項の説明で、M&Aの相手を選定するときには、ECサイトのUIやUXも重要なチェックポイントという話がありました。EC企業を買収して、いざECサイトを立ち上げようと思っていても、相手のECサイトの使い勝手が悪い場合は、思った以上にシステム費用がかさむ可能性があります。

ECサイトの見栄えや使い勝手がいい場合、頻繁なメンテナンスを行っていたり、優秀なエンジニアを雇用していたりする可能性が高まります。そのため、ECサイトのUIとUXの重要性は見逃せないポイントなのです。

また、売り手の企業が自社に専門家を置き、直接ECサイトの構築とメンテナンスを行っているか、それとも外部にアウトソーシングしているかもチェックしてみるといいでしょう。それとあわせて、M&A後のECサイト構築・メンテナンス費用の概算も忘れず行ってください。

予想外の負債も引き継いでしまう可能性がある

M&Aのステップの中で、相手企業の財務状況や運営状況などを多角面で調べることをデューデリジェンスといいます。調査範囲を広げすぎるとその分費用も高くなるのでおすすめしませんが、費用が許す限りの範囲で、デューデリジェンスを行うことは非常に重要です。

M&A手数料削減のために、デューデリジェンス範囲を狭めすぎてしまうと、売り手の負債に気付かぬままM&Aが成立する可能性があります。貸借対照表などの台帳に記載がある負債ならすぐ気づくでしょうが、そうでない負債もあります。このような負債を「簿外債権」と呼びます。

また、将来的に損失となり得る事業状況などを事前に把握しておくことも重要です。これらを放置したままM&Aを行うと、問題解決のための費用がかさみ、本来主力すべき事業への投資や展開が遅れかねないためです。

EC業界のM&A事例10選

EC業界のM&A事例10選

日本のニュースなどで話題になったEC業界のM&A事例や最新事例などを厳選しました。ぜひこちらもあわせて参考にしてください。

ヤフーとZOZOのM&A

2019年9月、ヤフーを運営するZホールディングスがファッション通販サイトを運営するZOZOの株式を半分以上買収し、連結子会社化しました。お互い業界の大手同士ということもあり、買収額は約4,000億円というビックなM&A案件でした。

両社のトップである孫氏と前沢氏も記者会見で仲いい姿を演出するなど、両社が良好な関係にあることをアピールしました。

M&A後、ZOZOはZホールディングスが運営するPayPayモールに出店して、販路を広げてきました。また、ソフトバンクのユーザーなど、Zホールディングスの既存ユーザーをZOZOのサービスに呼び込めることも期待されてきました。

Zホールディングスは他にもLOHACOやアスクル、一休など、複数のEC事業を展開していました。また、ZホールディングスはいつもM&Aを積極的に利用して事業を拡大してきたことでも有名です。

既存のEC事業の売り上げに、もともとZOZOが持っていた集客力・売り上げを加えることでさらなる事業成長を目的としたM&Aだと見られます。また、ZOZOの進んだ物流システムもZホールディングスにとって魅力的だったといわれています。

参考
https://paradigm-shift.co.jp/column/114/detail

楽天と日本郵便のM&A

楽天グループと日本郵便は2021年3月、資本業務提携を結びました。日本郵便が楽天側に約1,500億円を投資する形で、楽天が今まで培ってきたEC業界での協業が予想されています。両社が半分ずつ出資して新設したJP楽天ロジスティクス株式会社が、提携後の事業推進を担当しています。

楽天は日本のEC業界では先駆者であり、最先端の物流センターを所有しています。これらが日本郵便の配送システムとコラボし、さらなる物流効率化を達成すると期待されています。

ほかにも郵便局に楽天モバイルカウンターを新設、ゆうちょ銀行で楽天カード取扱開始など、さまざまな事業分野で協業を計画しています。

参考
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2021/0312_02.html

楽天とFablicのM&A

2016年8月、楽天がフリマアプリの元祖と呼ばれるフリルの運営会社Fablicを完全子会社化したと発表しました。Fablicが発行している全株式を買収する形で、株式取得額は公表されていませんが、数十億円に上ると予想されていました。

楽天は2014年から自社のフリマアプリ「ラクマ」を展開し、出店手数料無料などの戦略で事業を拡大させてきました。当時10~20代の女性客を中心に人気があったフリルを楽天に取り込むことにより、業績を向上させることが目的だったといわれています。さらに、当時業界1位のメルカリに次ぐ2位の集客を見せていたフリルだったので、M&A後にかなりの集客数が期待されました。

M&A後、しばらくはフリルとラクマの2者体制でサービスを展開していましたが、2018年2月に両サービスを統合して現在はラクマのみの運営になっています。

参考
https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2016/0905_01.html

京王百貨店とセレクチュアーのM&A

料理レシピサービスを中心に事業を展開しているクックパッドは2014年、女性に人気の通販サイト「アンジェ」を運営するセレクチュアーを買収し、子会社化しました。EC事業拡大を目的としたM&Aで、買収額は約5億円でした。

2年後の2016年、クックパッドはセレクチュアーを京王百貨店に売却します。クックパッドの社長の交代と共に、経営方針が主力事業である料理レシピサービスに集中する方へと変わったことから行われたM&Aでした。売却額は約10億円で、セレクチャーの2年間の業績も好調だったため、クックパッド側にかなりの利益があったと予想されます。

一方京王百貨店は長期の成長戦略として、客層と販路の拡大を考えていました。京王沿線のみならず、地方の百貨店にもアパレル事業などを拡大するにあたり、セレクチュアーのEC事業ノウハウを吸収し、販路を広げていく狙いと見られます。

参考
https://www.ma-cp.com/news/7476.html

オイシックスと大地を守る会のM&A

有機野菜や無添加食材のインターネット販売を手掛けてきたオイシックスが無農薬野菜の宅配事業を中心に展開してきた大地を守る会との合併を発表しました。株式交換による経営統合で、2017年3月に正式に締結されました。株式交換の金額は約42億円規模でした。

両社はベースとする事業理念や提供サービスは類似していましたが、利用する顧客の年齢層が異なっていました。経営統合を通じて、さらなる顧客層と販路を拡大することで業界のナンバーワンに上る目的だと見られています。

統合後もオイシックスと大地を守る会の両ブランドをそのまま継続運営しており、2018年には当時業界2位だったら同業種のらでぃっしゅぼーやまで買収し、さらに事業を拡大させています。

参考
https://maonline.jp/news/20161222a

ベルーナとアイシーネットのM&A

2019年、カタログ通販など、総合通販事業を展開してきたベルーナが、輸入ブランド品を中心にEC事業を展開していたアイシーネットを完全子会社化しました。全株式の取得によるM&Aで、株式取引額は公表されていません。

アイシーネットの輸入ブランド販売サービスは楽天などの大型モールECサイトにも出店しており、顧客からも厚い人気を得ていました。ベルーナはアイシーネットの認知度を背負い、さらなる事業拡大を期待していました。両社の事業統合で事業価値向上を目指すという目的の一致で、M&Aの最終成立に至りました。

参考
https://www.nihon-ma.co.jp/news/20190906_9997-9/

千趣会とニッスイファルマ・コスメティックスのM&A

2017年、通信販売のベルメゾンを中心に事業を展開してきた千趣会が化粧品事業のニッスイファルマ・コスメティックス(NPC)の全株式を買収しました。株式取得額は非公開です。

NPCはもともと日水製薬の子会社で、基礎化粧品、医薬品、医薬部外品の製造販売を担当してきました。自然派化粧品ブランド「リスブラン」を中心に、東急ハンズなどの実店舗での販売に力を入れて来ました。

千趣会はアパレルや生活雑貨を中心に展開してきた既存の事業に化粧品を加えることで、さらなる事業拡大を図っています。また、千趣会が培ってきた販路やPR戦略などを駆使し、NPCブランドのさらなる成長も狙っています。

参考
https://netshop.impress.co.jp/node/4356

小田急電鉄と白鳩のM&A

関東地方での鉄度事業を中心とする小田急電鉄が2016年、オンラインでの女性用インナー販売を展開する白鳩と資本業務提供を結びました。また白鳩は小田急電鉄に対し、第三者割当による新株式発行を行い、連結子会社となることも発表しました。

白鳩はEC事業で約20年以上の実績を持つ企業で、取扱ブランド数だけでも160社以上の人気ECサイトを運営していました。また、スマートフォンの普及に合わせホームページを大々的にリニューアル、そして積極的に海外進出を図るなど、積極的に事業を拡大してきました。

今後はインナーの販売にとどまらず、新事業参入および事業を拡大するために、今回のM&Aを決意したと見られています。

一方小田急電鉄は、交通や物流以外にも沿線に百貨店を構えるなど、流通業にも参入していました。その流通業でのさらなる販路開拓や事業拡大を目的としていたと見られます。

参考
https://www.nihon-ma.co.jp/news/20161031_9004/

ヨドバシカメラと石井スポーツのM&A

ヨドバシカメラを運営するヨドバシホールディングスは、2019年スポーツ用品販売事業を展開する石井スポーツの買収を発表しました。石井スポーツの全株を買収する方法で完全子会社化し、買収額は非公開です。

当時、ヨドバシカメラは既存の店舗中心の販売戦略から脱却し、EC事業の強化に力を入れていました。また、事業領域を広げ、健康関連用品やスポーツ用品なども取り扱うようになっていました。石井スポーツは人気のスポーツブランドを多く入店させており、アウトドア用品も豊富にそろえていたことから、今後のスポーツ用品分野の力添えになることが見込まれました。

M&A後はヨドバシのECサイト内に石井スポーツストアをそのまま移管されるなど、石井スポーツが本来展開してきた事業形態を尊重しながら協業を行っています。

参考
https://netshop.impress.co.jp/node/6360

DCMホールディングスとエクスプライスのM&A

全国にホームセンターなどを中心に事業を展開し、一般消費者にもなじみ深いDCMホールディングスが、家電系EC業界大手のエクスプライス社の買収に乗り出しました。2022年3月にエクスプライスの全株を買収する形でM&Aが成立される予定で、買収額は未公開です。

エクスプライスは2004年創業以来、家電のEC事業に力を入れており、自社ECサイトのみならず楽天市場やPayPayモールのようなモール型ECサイトに出店するなど、積極的に事業を拡大してきました。

一方DCMホールディングスは、傘下に複数のホームセンターブランドを持ち、実店舗でのサービスに強い企業です。DIY用の商品ラインナップが豊富なことでも有名です。

DCMホールディングスはエクスプライスと力を合わせ、EC事業を利用した家電以外の商品販売や物流スピードの向上などを図っていくと見られています。

参考
https://maonline.jp/news/20220210e

EC企業をM&A・売買する方法

EC企業をM&A・売買する方法

EC企業間のM&Aや自社EC事業の売却を考える方、または他分野からEC事業へ参入しようとしている方なら誰しも「何から始めればいいのか」と悩むでしょう。社内に専門家を雇用する余力のある大企業ならまだしも、中小規模の企業ならM&Aの経験も少なく、誰に相談すべきかもわからないはずです。

そういう時、誰に相談すればいいか、そしてどのようにM&Aを進めていくべきかについて、4つのポイントにまとめてみました。ほかの項目とあわせて、こちらもぜひご参考ください。

M&A仲介会社など、専門家に相談する

わからない部分を自社だけで抱え込まず、まずは専門家に相談しましょう。M&Aを相談できる相談先としては、M&A仲介会社、公認会計士、地域の商工会議所などがあります。

その中でも、M&A仲介会社はM&Aにおける強い味方になるでしょう。M&Aの目的から自社にベストなM&Aスキームを提案してくれることはもちろん、自社価値の計算やM&Aの相手選定まで、それこそM&Aにおけるオールステップをバックアップしてくれるのが仲介会社の役割です。

手厚いサポートを受ける分、もちろん手数料は安くありません。しかし、仲介会社によっては完全成功報酬型など、初期費用があまりかからない料金設定のところも多くあります。また、M&Aが成功的に締結された場合、売却から得た対価や将来の事業収益などで仲介会社への手数料以上の収益を回収することも可能でしょう。

売り手の場合、オークションを通じて買い手を探す方法も

一般的な方法ではありませんが、自社が誰にも負けないような技術や経営資源を持っている場合は、買い手を求めるオークションに参加することで、より条件のいい買い手に巡り合う可能性が高まります。

オークションでは複数の買い手と交渉を行うため、自社の魅力をアピールすると同時に、相手の利点を検討する十分な時間があります。また、買い手同士の競争心理にも働き、相場より高い対価で交渉が成立する可能性も高まるでしょう。

相手の企業価値調査などを通じて、M&Aが適正か判断する

繰り返しになりますが、M&A交渉を行う前に相手の相場を計算したり、デューデリジェンスを通じて相手企業の状況を調べたりする必要があります。これらのステップを通じて適正な企業価値が算出でき、交渉の場でも大事な判断材料として働くためです。

また、自社内の状況についても整理しておく必要があります。仲介会社など専門家との相談を通じて、まずはM&Aが本当に自社の問題を解決するためのカギとなり得るか、判断しておいた方がいいでしょう。もしこの段階をスキップすると、実際M&Aが成立した後でも問題を解決できず、業績向上にも役立たないケースがあります。

M&A後のシナジー効果なども考慮し、最終交渉を行う

M&Aを行うことを決心したなら、自社がM&Aを通じて何を達成したいかを明確にしておきましょう。自社の目標と照らし合わせ、相手企業がそれを達成するためどのような資源を提供できるか、綿密に調査しておく必要があります。

地方の伝統的な健康食品を販売している企業が、従来の店舗中心経営からEC事業への参入を検討しているとします。その場合、M&Aの相手としてECサイトで長年健康食品を取り扱っている企業を選定すると、在庫管理や流通網などでさまざまな手助けを得られるはずです。EC企業側も全体的な売り上げが伸び、満足の結果となるでしょう。

このように自社と相手の特徴、相性を事前に検討し、シナジー効果を生みそうなポイントを見つけたうえで、M&A交渉を行うようにしましょう。

会社売買・M&A相談ならウィルゲートM&A

会社売買・M&A相談ならウィルゲートM&A

EC企業の買収によって事業拡大を図りたい方や、買い手を探しているEC企業の経営者の方はウィルゲートM&Aにご相談ください。

M&A仲介業者が数多くある中で、ウィルゲートM&Aは、ITやWeb業界を中心に企業のマッチングや、M&A成立までの業務全般、細かいサポートなどを行います。9,100社以上の企業や経営陣とのネットワークを持っているため、クライアントの希望条件に合わせて最適なマッチングを提案してくれます。M&A事業を始めてから2年の間に、すでに買い手企業は1,400社を超えています。

相談料無料、報酬は完全成功報酬タイプで、最初から大きな費用が発生する心配もありません。まずはお気軽に無料相談ください。

無料相談・お問い合わせはこちらから ※ご相談・着手金無料

EC業界のM&A最新動向 まとめ

EC業界のM&A最新動向 まとめ

EC業界はインターネット販売をベースにする事業のことで、2000年代以降から大きな成長を見せてきました。変化が多い業界で、EC企業同士、または実店舗を運営する事業者とのM&Aを通じて多様な事業展開を見せています。

EC企業の相場は企業価値の計算を通じて算出されますが、その計算にはさまざまな要素が作用するため、M&A専門家のサポートなしには適正な企業価値計算が難しいとされています。

EC業界でさらなる事業拡大を考えている方、既にEC業界でノウハウを培ってきた企業と力を合わせたいという方はいませんか。ウィルゲートがあなたのためにぴったりなソリューションとサポートを提供します。

まずはウィルゲートの無料相談を受けてみてください。

無料相談・お問い合わせはこちらから ※ご相談・着手金無料

無料相談・お問い合わせは
こちらから

ご相談・着手金は無料です。
売却(譲渡)をお考えの際はお気軽にご相談ください

お電話からのお問い合わせはこちら

050-3187-7449

050-3187-7449

受付時間:平日 9:00 ~ 17:00